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スティーブ・ジョブズの「connecting the dots」を正しく理解しましょう

カテゴリー:
ビジネス, ホリエモンチャンネル, 堀江貴文

今回はスティーブ・ジョブズが(2005年6月に)スタンフォード大学の卒業式で行なったスピーチの「connecting the dots」という言葉についてお話をしたいと思います。

なぜ、この話をしようと思ったかというと、僕のメールマガジン(「堀江貴文のブログでは言えない話」)などに質問を送ってきてくれる人に「connecting the dots」を間違って理解している人が多いからです。

例えば、「堀江さん教えてください。僕が今やっていることは、将来『connecting the dots』(点と点のつながり)で役に立つのでしょうか」みたいな質問がよく来ます。こういう質問をする人は、ジョブズの「connecting the dots」という言葉の意味を誤解しています。

スタンフォード大学のスピーチで、ジョブズは最後に「Stay hungry, stay foolish」と言っています。これは「ハングリーでいつ続けろ。馬鹿げたことを一生続けられる人間であって欲しい。それこそが成功への近道なんだ」という意味です。実は「connecting the dots」と「Stay hungry, stay foolish」は繋がっているんです。

ジョブズは(米オレゴン州の)リード大学を中退しましたが、中退したあとも「カリグラフィー」(アルファベットの文字を美しく見せる手法/西洋書道)などに興味を持っていて授業にもぐり込んで一生懸命勉強していました。これが将来、アップルコンピュータを創業してマッキントッシュをつくる時に大きく影響したといわれています。

それまでのコンピュータの書体は、文字が等幅のビットマップフォント(ドットの組み合わせで文字を表現)が主流でした。しかし、ジョブズは文字ごとに幅が違うプロポーショナルフォントをマッキントッシュに搭載しました。
当時のコンピュータは、アルファベットの「A」と「I」の幅が一緒だった。つまり、見た目がよくなかったんです。そして、文字がギザギザだった。昔のファミコンとかの文字を想像してもらえればわかると思いますが、ギザギザが当たり前だったんです。それは、コンピュータの技術者たちは「意味が通じるんだから、これでいいだろう」という発想だったからです。

しかし、ジョブズはカリグラフィーを学んでいたため、「こんな文字は美しくない」といって、文字幅が違うプロポーショナルフォントでギザギザじゃないアウトラインフォントと呼ばれる美しい書体をつくり出したんです。
それは、ジョブズがカリグラフィーの授業にのめり込んだからこだわった部分だと思います。そしてジョブズは、スピーチの中で「connecting the dots」という言葉と使って「将来のことなんか考えずにのめり込むことが大事なんだよ」ということを伝えたかったんだと思います。

僕は(2015年3月の)近畿大学の卒業式のスピーチで最後にこう言いました。「過去にとらわれず、未来を恐れず、今を生きろ」。この“今を生きろ”の部分を、スティーブ・ジョブズ流にいうと「connecting the dots」ということなんだと思います。
つまり、「その時に一生懸命にのめり込んで、のめり込んで、のめり込んで獲得したものが、結果としてあとでものすごく役に立つ」ということです。

だから、「未来のことなんか考えずに、今に集中しなさい」ということを皆さんにお伝えしたかったんです。

ということで、いってらっしゃい!

「ホリエモンチャンネル」を記事化したものです
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