1月1日放送のNHK Eテレの討論番組『ニッポンのジレンマ 元旦SP』にホリエモンがVTR出演した。
テーマは「競争と共生のジレンマ」
資本主義の原理「自由な“競争”」と、民主主義が目指す「平等な“共生”」の両立は実現可能なのか?
ホリエモンならではの競争・共生に対する考え方が、スタジオの議論を活気づけた。
競争は、価値を生むための装置

競争の価値は「底上げ」だという。企業間の競争が、全体の経済成長に繋がるように、競争の価値は「全体でみんなで豊かになる」という点にある。これは競争がもたらす何よりの果実だ。
確かに競争の結果、一時的には勝者・敗者が生まれ、相対的な格差が現れる。しかし、それは大した問題ではないとホリエモン。子どもがドッチボールで勝てないなら違うゲームで遊べばいいように、自分が得意な分野に競争のステージを変えればいいだけの話だという。
そういった考え方は「思いつかない」「ずるい」などとよく反論があるが、そこは「マインドの問題」と一蹴するホリエモン。「貧しくとも楽しい我が家」などといった価値観が昔からあるように、格差は 最終的には「マインドの問題」で、マインドセットを変えることで解決できる話だとホリエモンは考えているようだ。
共生できる社会は、出来ている
本当の意味での「仕事」とは「生きるための生業(なりわい)」
それは究極的には「食べ物を作ること」であるとホリエモン。
現代日本を見渡してみると「食べ物を作ること」を仕事にしている人はごく少数である。ごく少数の彼らも、その仕事のほとんどは機械に任せて行っている。今後はIoT革命(モノのインターネット化)によって更に仕事の自動化・機械化が進み、もっと人手は不要になっていくだろう。
まさに生きるために人間は働かなくてよくなります。無料の食糧も増えてくるでしょう 「農業ロボット」で未来を耕す遠隔操作で完全自動化コスト低減で実用化に道 – http://t.co/Q3tKrVgrDw
— 堀江貴文(Takafumi Horie) (@takapon_jp) January 2, 2015
こういった現状から、最低限みんなの食べ物がある、「共生できる社会」のベースはほとんど出来ているとホリエモンは考えているようだ。
ホリエモンの言う「共生」とは、画一的な競争・価値観の下で他人と暮らしていく、という意味ではない。むしろ競争・価値観の多様性を、積極的に認めていくことが前提となっている。
「マインドの問題」をクリアすれば、多様な競争・価値観のもと共生を実現する、ホリエモンの理想の社会像が浮かび上がってくる。そこに“ジレンマ”はなく、ホリエモンにとってはかなりシンプルな形でそれは現れているように思う。
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