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借金返済のため風俗嬢に…マジメ過ぎる人にホリエモンが警鐘

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借金をきっかけに転落する人は後を絶たない。なかには本来、自分が支払う必要のない借金を押し付けられ、その返済に窮して人生を台無しにしている人も少なくない。ホリエモンは、そうした人たちの多くは「マジメ」な人なのではないか、と分析する。

堀江氏が最新刊『属さない勇気』で解説している、働き方や生き方の未来についての新たな提言を短期集中連載。第3回は、なぜマジメな人間は、必ずしも幸せにはなれないのかを解説する。そこには戦後の義務教育が及ぼしている問題も横たわっているという。

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社会人が苦境に立たされるパターンで、最も多いのはカネにまつわる問題だ。仕事や人生の悩みとかいうのも、よくよく突き詰めていくと、カネへの執着が根本に横たわっているケースが多い。

借金が悪いと言っているわけではない。返せるアテがあれば何とかなる。しかし、アテがない人は、詐欺じみた違法まがいなことに手を染めたり、ややリスクの高い身体を張った仕事をしたりして、手っ取り早くカネを稼ごうとする。

これが転落の始まりだ。例えば、あれだけ問題視されたにもかかわらず、ホストにハマって掛け金が払えず、風俗店で働く女性の話は、いまもよく聞く。私の周りにも、何人かいる。

郊外に行くと、少し事情が変わる。一例として、出勤中、車でガードレールにぶつかり、その修理代を100万円ぐらい請求されて、支払うために風俗店で働いているOLの話を聞いた。

また東日本大震災の被災地では、地震で実家の屋根瓦がすべて落ち、怪しい瓦業者のローンに騙されて、300万円近い借金を抱えてしまった女性もいた。彼女はその返済のため、デリヘルで働く。

女性は毎晩、デリヘルの事務所に出勤。仕事を終わらせ、コンビニで買った揚げ物や菓子パンを、車の中で食べるのがストレス解消になっている。挙げ句、ブクブクに太ってしまったという。

何というか……ため息が止まらない。ホストの掛け金も、ガードレールの費用も、瓦の代金も、どうして払わなくちゃいけないのだろうか? 何歩か譲って返済義務があったとしても、100万円単位のお金になるはずがない。明らかに誤魔化されている。やりたくもない性的な奉仕をしてまで、背負うことはないだろう。

マジメのベクトルが間違っているのに気づいていない

一般的に風俗嬢は、派手に遊びすぎた女が手っ取り早くカネを得るためにやると思われがちだ。だがいま、かなりの割合を占めているのは、ごく普通の女性がやむにやまれず背負わされた借金の返済のためというパターンだ。奨学金の返済目的でやるフツーの女子大生も少なくない。

風俗嬢のケースが特殊なわけではない。他にも、わけのわからない借金を押し付けられ、その返済に窮して人生を台無しにしている人が、たくさんいるのだ。

借りたカネはもちろん、返さなくてはいけない。しかし、理屈の通らない額の借金を押し付けられた時、返さないといけない道理はない。その借金額が返済能力をとうに超しているなら、自己破産など債務整理の手続きを取れば済む。

要は、踏み倒せばいいのだ。誤解されるといけないが、カネの借り逃げを推奨しているわけではない。返したいけれど、どうしても返せないのだとしたら、法律的な救済策はちゃんとある。

その意味で日本のセーフティネットは優れているのだから、手続きを踏んで、利用すればいいだけのことだ。闇金に駆け込んだり、違法なカネ儲けに手を出したり、身体を売ったり、果ては命を投げ捨てたりする必要はない。

私から言わせれば、物事を知らなすぎるか、マジメすぎる。屋根瓦代を払うためにセックスする風俗嬢のような人が、多すぎるのだ。マジメのベクトルが間違っているのに気づいていない。この原因はどこにあるのか。

私は、「他人に迷惑をかけてはいけません」「借りたものは返しなさい」「責任逃れは悪です」などと説いてきた、戦後の義務教育全般にあると考えている。

マジメであることが正しいと教え込まれてきた人は、たとえ詐欺だとしても、引き受けた借金は絶対に返さなくちゃいけないと思い込んでしまう。詐欺ビジネスは、マジメ人間の固まったマインドを利用して成立している側面があるのだ。

マジメとは、決して良い意味だけの言葉ではない。戦後の義務教育に何の疑いも抱かずに生きているマジメな人は、いつ詐欺の被害者になってもおかしくないと自覚し、考え方を改めるべきだろう。

※堀江貴文・著/『属さない勇気』より

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