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デザイナーvsクライアント!? 言うことを聞かないデザイナーを黙らせる方法

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HIUコラム, 堀江貴文, 堀江貴文イノベーション大学校, 堀江貴文サロン

堀江貴文イノベーション大学校(以下、HIU)には、37の分科会と地方支部があり、HIUメンバーはその「分科会」や「地方支部」というFacebookグループを利用したコミュニティに属し日々活動しています。今回はその中の「デザイン・写真系グループ」から、「発注者のためのデザイン勉強会」をレポート。この勉強会ではデザイナーと発注者が参加し「あるある」を共有することで、それぞれの立場から見た「デザイン発注」を考察していきます。

デザイナーとクライアント間で起きる「なんか思てたんと違う・・・」問題

みなさんは、デザインの発注をしたことはありますか? 実際に発注したことはなくても、業種問わずチラシやパンフレット、web、会社のHPリニューアルなど様々な場面で「デザイン」が仕事に関わってくるケースは少なくないですよね。実際にデザインを発注し、上がってきたデザインを見て、

「ああ・・・そうじゃないんだよなぁ・・・」

なんて思うことありませんか??発注者のみなさん、顔に出てますよ。しっかりイメージを伝えたつもりなのに、なぜか思うようなデザインがあがってこない。デザイナーを変えてもやっぱりなにか違う。。。その結果、予算と納期を使い果たし「まぁ仕方ない」と妥協してしまう。

ではこのような問題は一体どうして起こるのでしょうか?

 

<原因その1> 発注者のざっくり注文

発注者 デザイナーはクライアントのイメージを形にすることが仕事でしょ?それでも思い通りのデザインがあがってこないのはデザイナーの能力が問題?

デザイナー もちろん能力の問題もあると思いますが、基本的にデザイン発注慣れしていないお客さんはざっくり注文が多いです。イメージって人によって捉え方が違うんですよね。「かっこよく」「大人っぽく」「かわいらしく」「高級感を出して」そういった抽象的な要望に対してデザイナーの経験を元にデザインした結果「イメージと違う」と言われると、「じゃぁ、最初から具体的なイメージを出してよ!」って思っちゃう。

発注者 具体的なイメージとは?

デザイナー なんでもいいんです。百聞は一見にしかず。言葉だけでぼんやりとイメージを伝えるよりも、サンプルを出した方が、デザイナーには100倍伝わります。例えばホームページを作るなら参考になるページをいくつか挙げてもらうとか。たくさん挙げてもらえれば、その中からデザイナーが共通項を見つけ出せるので、イメージに近づく確度が上がります。

発注者 なるほど。特にWeb発注でオンライン上だけで完結してしまうデザイン案件では、より具体的に指示しないといけない。

デザイナー そこはデザイナー側にも問題があって、デザインに必要な材料をしっかり発注者側に示してあげる必要がありますね。だからヒヤリングシートを用意して、この情報さえ埋めてもらえればデザインできますよって形でやってるデザイナーは使いやすいと思います。

発注者 確かに我々も分からないから、当然デザイナー側がその辺を勝手にやってくれるものだと思っちゃいますね。

デザイナー 逆に事細かに注文されるのも困るんです。デザインに対してはやはり我々がプロですから、ガチガチに固まった素人の案を押し付けられて、頑なにそこを押し通されるとやりようが無くなる。挙句の果てに「お金払ってるんだから言うとおりにしろ!」みたいな感じになると仕事としてお互いつまらないですよ。

発注者 あぁ、そういうのあります。言うこと聞かないデザイナー(笑)発注する側からすると、やはりヒヤリングシートでその辺も先回りしてしっかり聞いて欲しいですね。

デザイナー あと、決定権のない担当者がいろいろ注文を出してその通りにしたのに、最後に上司から修正が入って丸々やり直しみたいなこともなんとかして欲しい。だんだん愚痴になってきてますね(笑)

発注者 まぁそこは会社だから仕方ないと思いますけど、デザイナーからするとしんどいと思います。

デザイナー それでもしっかりフィーをいただければまだマシなのですが、ざっくり発注して、いろいろデザイナーに押し付けながら、しかも安く速く思い通りにとなるとキツいです。

発注者 なんだかすごく面倒くさいですね(笑)

デザイナー 面倒くさいです。双方が面倒くさいと思いながら妥協しながら作ってるわけですから、いいものができるわけないですよね(笑)

 

<原因その2> 直接発注によって起こる中抜き状態

発注者 そもそもなんでこういった面倒なことが起きるんだろう?デザイン発注ってこんな大変でしたっけ?

デザイナー おそらく発注者とデザイナーの直接発注が主流になってきてるからだと思います。広告代理店やデザイン会社などに発注すると高いですからね。今はクラウドソーシングで小さなデザイン会社やフリーランスのデザイナーに直接安く発注するケースが多くなってる。

発注者 それがなんで面倒くさくなるんですか?

デザイナー 広告代理店やデザイン会社などに発注すると案件の舵取りをその会社の担当だったり、ディレクターがやってくれます。発注者の要望を汲み取りデザイナーに上手く伝える潤滑油のような役割ですね。ただ闇雲にマージンを取ってるわけではなく、案件のクオリティ、効果を出す為に必要な人材を用意してくれてるわけです。双方の意見や愚痴を聞きながらバランスよく双方が納得する理想的なデザインに仕上げるためには結構重要なポジションなんですよ。クライントに本音や愚痴は言えないですからね。

発注者 なるほど。直接発注で安く仕上げる代わりに、重要なキーマンがいなくなってるわけか。確かに本音や愚痴を言える相手って大事ですね。

デザイナー 締め切りなどスケジュール管理なんかも、発注側が直接言わなくても間に入ってしっかりケツを叩いてくれる。

発注者 その抜けてしまった役割を一方的にデザイナー側に押し付けるのもデザイナーからすると割に合わない話ですよね。

デザイナー そうですね。進行管理などどちらが案件の舵取りをするかという所をフワッとしたまま進めるからそれぞれに不満がたまる気がします。

発注者 その視点はなかったです。プロに頼めばいいものが出来るものだとばかり。同じデザイナーでもクオリティに差が生まれるのは発注者がこういった部分をしっかりやれるかやれないかの違いなんですね。なんかちょっと見えてきました。

 

相互で足らないものを理解し、相互で埋め合う

発注者はデザインの素人です。一方デザイナーも、必ずしも全員がディレクションができるわけではありません。お互いの得意不得意、それぞれの都合、面倒な部分を押し付けあってる状態そのものを無くしていかない事には根本的な解決にはならないわけです。

発注者はより安く速く上質なデザインを手に入れるためにデザインを学び、ディレクション能力を高めていく。そしてデザイナーはより大きな案件を手に入れる為にデザインスキルだけでなく、発注者の考えを知り簡潔で分かりやすいヒヤリングシートやディレクション能力など使い勝手のいいデザイナーを目指していく。「発注者のためのデザイン勉強会」という事でしたが、デザイナーと発注者が対面し議論することで結果的に双方にとって学びの多い会になったようです。

デザインに限らず、自分のイメージや考えって、思っているより人に伝わらないものですね。自分のイメージや考えを相手へより具体的に伝えるためには、まず、目的をはっきりさせる。自分は何でそれを伝えたいのか、相手にどうして欲しいのか。はっきり明確に出来るほど、相手も理解しやすくなります。デザインの発注に見るコミュニケーションの本質、日常の生活から仕事のプレゼンテーションまで、幅広く活用できそうですね。

 

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Text/Edit= 鯉渕 幸生、松下 友紀、川上祐人、柚木大介