雑誌「週刊プレイボーイ」で連載中の、対談コラム「なんかヘンだよね」
ホリエモンとひろゆき氏が、ニッポンの“ヘン”を語り尽くします。
今週のテーマは「イギリスのEU離脱」について。
イギリスがEUから脱退、今後の世界不況を乗り越えるには

ホリ イギリスのEU離脱が決定的になったけど、当初は残留派が勝つと思われていたから、金融市場を含め大混乱になってるみたいだね。
ひろ 今後、どうなるか興味深いですね。FTA(自由貿易協定)やTPPみたいに各国が協調して経済を動かしていくのが戦後から続くトレンドだったわけですが、それに反する形で「うちは鎖国するぜ!」って動きをするわけですから。
ホリ イギリスはこれからポンド安で製造業の国内回帰が起こるだろうし、金融業界でも法人税を安くするようなタックスヘイブン的な動きも加速していくだろうね。まあ、短期的には良いかもしれないけど、長期的に見ると経済は悪くなるかもね。
ひろ ざっくり言えば「高所得層と若者が残留」を選んで、「裕福じゃない層と高齢者が離脱」を選んだ。庶民は「製造業が国内に戻るので、雇用が増えて失業者が減る」と考えてるみたいですけど。
ホリ まあ、そうはならないだろうね。
ひろ あと、イギリスの離脱を受けて、今度は「ロンドンだけイギリスから独立しよう!」みたいな話がありますよね。イギリスはイングランドとかウェールズとかの連合王国ですけど、それが分裂する可能性もなくはない。
ホリ 俺、随分前に「東京独立論」を唱えたことあるんだけど、都市国家とローカル地域の分断が今後はあり得るよね。
ひろ そうですね。カナダのケベック州とかも「次は俺らだろ!」みたいになっているみたいですし、今後、世界地図が変わってきたりするかもです。
ホリ そのうち、グーグルみたいなグローバル企業が国家という形を作ることもありえると思う。
ひろ 裕福な企業がコミュニティを作るっていうのは、トヨタ自動車が愛知県でやってたりしますけど、その延長みたいなイメージですね。
ホリ そういう意味では、今回の離脱騒動は「民族がまとまって国を形成する国民国家の断末魔」のような気がする。もちろん、政府は必死に国民国家を維持しようとするけど、なし崩しになっていくんじゃないかな。
ひろ 日本も対岸の火事ではないかも。例えば、大阪府門真市の生活保護受給率は全国平均の3倍らしいんですけど、「それを国庫で支払うのはどーなの?」って言われていて、地域対立が実際に起きてますからね。
ホリ あと、イギリスの離脱は、シリアやトルコからの移民や難民を受け入れたくないからって話もあるよね。「俺らの仕事を奪ってる!」って。
ひろ でも、それって「経済が上手くいってないと移民のせいにする」ってことだと思いますよ。例えば、メキシコからアメリカに移民する人は、アメリカ建国当時からいるわけですけど、好景気のときは文句を言われませんよね。それが、今ではトランプさんが「メキシコ人が職を奪ってる!」って言ってます。
ホリ 似たようなことは日本でもあるよね。
・・・続きは、現在発売中の『週刊プレイボーイ』でお楽しみください
▼関連記事
ホリエモン、英国のEU離脱に「損するのは感情論で離脱賛成した人たち」
http://goo.gl/MlSO8v